久々にヒットだと思ったNHK朝ドラが今週で最終。
ストーリー的にはあと三ヶ月はいけそうなのにもったいない!

それにしてもドラマはやっぱ脚本ですね。
いまだにキャスティング主義から脱却できないから、映画も
合わせてヒットがなかなか出てきません。

故黒澤監督が映画は本(脚本)が8割といってたのは有名。 
ただ人気アニメを映画化してこけてる例も多いから、一概には
いえないかもしれないけどw

さてさて「あさが来た」がなぜ面白かったのか。
自分なりに思ったのは対比の妙。
これがところどころに表現されている。

主人公は後に大財閥三井となる家の出、そこの姉妹なんだけど
姉は物静かで才能豊か、妹は活発で男勝りというスタート。
姉が昔ながらの女性像を突き進めば、妹は男しか許されない
学問と商売に興味を持っていく。

その後、二人とも大阪の商家へ嫁ぐのだが、姉の方は没落して
みかん農家になっていく。
そこにも対比があり、大都市で商売をしていくのも良いが、
大地に根を下ろし、お日様の下で自然と戦いながら、家族団らんで
過ごす生き方にも幸せを見出す。

都市部の生き方と地方の生き方それぞれの幸せに焦点を当てながら
拝金主義への警告、農業の大切さとやりがい、時代とともに変わる
商売でも根っこには信用がなければならないなど、人生訓に
つながる話もありました。

男勝りでビジネスライクな主人公とは正反対に、旦那の方は優男に
うつりながらも、要所で彼の手助けやキャラクターが危機を救う
機転になるなど、こちらもまた興味深い。
反対だからこそ支えあえるんだけど、お互いが相手を認めている
からこそという描写も素晴らしかった。

そんな風に価値観が偏らないことや、主人公が炭鉱を買い、そこの
人々とも主従関係ではなく、家族のようにお互いの立場や考えに
歩み寄るなど、現代にも通じるまた日本人が持つ和の智恵を感じ
させてくれる良さもありました。

そして大きく描写されているのが大阪という街。
何度も東京に対してこの町は・・・という言葉が出てくる。
またオイラも知らなかった五代友厚という偉人がいたこと。
こちらも関西人にとっては励みになり、朝から元気が出ました!

ただ波瑠の京都弁と玉木宏の大阪弁には頭が痛かったなあw

あと気にしてない人も多いだろうけど、死というものをけっこう
出してきたドラマでもあったと思います。
最初はあさのおじいさん、続いて大久保利通、五代、嫁ぎ先の
義理の父、あさの父、姉の義理の父母、そして義理の母。

とはいえ、これらのシーンのたびに引き継がれていく意思というか、
そういう願いがこめられていて、死と生きることの意味を考えさせ
られることも多かったように記憶しています。

NHKの朝ドラの最終回は毎度おもしろくない!
今回も期待はしてないですw
でも、この半年間楽しめたことは本当にありがたかった。

次回東京制作なんでまったく期待してませんwww
何か思い出せない、え~っと輪島が舞台のあれよりは楽しめると信じてますがw
ユーモアやコミカルじゃなく、真面目で一生懸命でそれでいて
楽しい生き様を描いたドラマがいいな。

asaki