251d2bed.jpg登山という言葉でどう思い浮かびます? おいらにとっては富士山のあのスロープ状になった道を右に左に くねりながらゆっくりのんびりさえ登っていけば、あとは時間の 問題というやつ。大山は別名伯耆富士と呼ばれていてその形も まさに同じ!それじゃあ登るのも同じようなもんだろうな。 いや低い分楽ちゃうかな、これがそもそもの間違いだった。 雨が降る。 駐車場でしばらく過ごし雨が小止みになってきた、残るは風だけ。 なんとか行けそう。 「じゃあ、準備しますか!」 全員がカッパに着替えスタート開始、時間は8:30だった。 傘を持って行こうとするおいらに笑いながら一同が静止。 「なんで、HPで見たら傘差してる姿があったぞ」 それは20分後に理解できた。 日曜日だというのに登山者の姿はまったくといっていいほどない。 今日は登山に適してない日というのがなんとなくわかる。 「登山届け」を出すところまで行くと気分が引き締まってきた。 目の前にはただただまっすぐな階段状の道がそびえている。 ようやく一合目に来た、それにしても長い。 標高差にしてどれくらいになるだろう。 二合目、三合目と来ても同じような階段ばかり、いつになったらスロープが現れる んだろうか、三合目に来たときには暑くてTシャツになった。 一時間ちょっとで五合目まで来た。 みんなで休憩することにする。それにしても下界の姿も頂上も見えない。 雨が止んでくれたのはうれしいが、景色が見えないのは登山の醍醐味が半減して しまうというもの。 しばらくすると雲行きが怪しくなり風が出始めた。 「元気なうちに少しでも上を目指そうか!」 六合目、七合目と来てもスロープはない、ただただ階段状の道を進み。 そしてようやく気づいた、大山は真っ直ぐ山頂を目指す道やんか!! 時すでに遅し、もう後戻りもできない。 あとは九合目が来るのを祈るばかり。 暴風で木々が風に揺られる不気味な音が凄まじい。 「おいらは何しに来たんだろう」自問自答の時間が続く・・・ ようやく道が開けてきた。多分山頂もあとわずかだろう。 しかしここで思いもよらないことになる。 暴風。 台風以上と思うような風と視界を阻む霧、遭難しそうな雰囲気。 目の前の木道がホワイトアウトしそうな中で我々を導く。 行くべきか行かざるべきか・・・おいらは止めよう・・・ そう思ったとき先陣が行った。 えっ行くんかいな! しかし10メートルも進まないうちに暴風で身動きが取れなくなった。 全員がしゃがみこみ木道についたロープにすがる。 風の止み間をぬって進んだ。 ここまで来たら頂上もあとわずかだろう。 ついに見えた。 霧の中になんとなく避難小屋がぼんやりと浮かぶ、あと30メートルくらいだろうか そのとき、おいらの足がふいにガクンと動かなくなった。 ちょうど長距離を走っていたら動かなくなってしまうあれである。 一歩に時間をかけながらなんとかたどり着いた。 感動よりも疲労感、そして寒さが身にしみた。 11:20到着。条件が悪かったにしてはまずまずじゃなかろうか。 初心者が来る日じゃないよなあ。 一緒に行った隊長のブログ http://blogs.yahoo.co.jp/onsen0007/10547358.html http://blogs.yahoo.co.jp/onsen0007/10637042.html