心のモヤモヤの一つが解決したと思う。 それは今の時代について、抽象的な話になるんだけどね。 イジメ、リストラ、株、土地バブルの再来、格差社会・・・日々これらの言葉が どこかで聞かれるんだけど何かピンと来なかった。 そういえば自分自身の中に何をどうしたいのかわからなかった。 先日BSであしたのジョーの特集をしてたけど、貧しくて身よりもない孤独な少年が 拳一つで駆け上がっていく姿はいつ見ても感動するし、あの時代の象徴だったように 思う。でも今ジョーはいない。 「たかじんの何でも言って委員会」だったか、他の番組だったかよく覚えてないけど とにかくトーク番組の中でこんな話が登場した。 「40代前半以上の価値観は良い大学、良い会社に入り最後まで勤め上げれば年金が もらえる。つまりこれが保障されている人が勝ち組になる。けれど今の若い世代には 終身雇用も年金も保証されていない。そんな閉塞的な世の中だから改革を叫ぶ者に 喝采を送る。逆に上の世代はそういう社会システムを壊すものを嫌う」 「自分がどっちに入るかそこを考えるとよくわかる」 「そういう時代を生きる若者にとっての幸せは何なんだろう」 「良い車に乗り、良いところに住み、良い服を着て、良い物を食べる。でもそんな ことに幸福がないことがわかってしまった。また上さえ見ていて目指し続けることに 疑問も湧いてきた。これからは・・・」 そうなんだよなあ、昔はそれなりに夢というか欲望がギラギラしてた。 バイクがほしい、良い服がほしい、あれを食べてみたい、旅行がしたい・・・ それもまったく手が届かないようなことじゃなくてゴクゴク低いレベルだったことも あり、傍から見れば中途半端だろうが自分なりにかなえたと思う。 そして今は特に何がほしいというのはなくなってしまった。 でも不幸せかというとそうでもない。 まず健康に感謝できるようになった。体が痛かったり苦しかったりする経験から、や っぱそういうのもなく食事が普通に食べられ、よく眠れることがうれしい。 もしそういうのを経験せず何も感じない人はどうなんだろう、なったことがない人か もしれないね。でも絶対にやってくる日が来る。 おいらはその日が少しでも先になるか、もしくは動けなくなっても動けた頃にやるだ けのことはやったという満足感がほしいから今やれることをしている。 そして気を許せる仲間と気楽に一杯飲みながら過ごすひと時に幸せを感じる。 ただこれにはみんながそれなりに上手くいってないと望みがかなわない。 健康で順調で心身ともにある程度は良くないとね。 そんなだからやっぱ不況や先行きの見えない不安感が一番の敵だと思う。 だからおいらが憎むものもはっきりしてきた。 小さい幸せ、小さい満足感で喜んでいるのにそれさえ阻もうとしているもの。 ただ闘う術がわからないのがもどかしい。