ついに阪神の金本が引退を表明した。 いつになったら決心してくれるかと思っていただけにようやくといった感じ。 時機を逸しただけに感傷もまったくない。 地方ローカルニュースの中でこう発言したアナウンサーがいた。 「最近の彼に心ないファンが罵声を浴びせかけていた。よく考えてもらいたい 阪神が二度のリーグ優勝をしたのは彼のお陰だということを」 だから何？て思った。 確かに金本の当時の活躍は文句のつけようがない。 それについてほとんどのファンが共通した意見だと思う。 しかし功労賞だから、レギュラークラスの力がなくても彼を使い続け、しかも 記録更新のためには若手の芽を摘み、レフトに打たせないよう投手に気を使わ せ、引きずり出すような采配に「お金を出して観戦している」ファンは納得 するんだろうか。 オイラは長嶋について何とも思ってない人間だけど、この人こそプロだと感じ た言葉がある。「自分たちにとって日々の試合かもしれない。でもはるばる 田舎からこの日の試合を見に出てきたお客さん、もしかしたら一生に一度かも しれない。その人たちのためにも手を抜きたくない」というもの。 金本の連続出場を見たいファン、阪神の勝利が見たいファン、お目当ての選手 が見たいだけのファン、好ゲームが見たい人・・・様々でしょう。 しかし共通していえるのは、その日のベストが見たいという思いじゃないかな。 そして晩年の金本はベストとは程遠く、あきらかに足を引っ張っていた。 無料なら文句も言わない。彼が招待しているならそれでもいい、しかし そうじゃないのに固執するのはプロとは言えないと思う。 名選手もいつかは衰える。 メジャーの生きた伝説イチローもかげりを見せ始めてきた。 悲しいけどもう往年のプレーは期待できない。 そして近いうちに彼も去ることになるでしょう。 とはいえ、レギュラークラスの力はキープしています。 花火のようにピークが過ぎると消え去る選手たち。 だからこそ美しいし、見るために足を運ぶ価値がある。 絶好調の時代を惜しみながら、でも不可能だから・・・ そう思えば思うほど金本の固執は残念だと感じたものです。 彼の努力、根性、忍耐を知っているからこそ・・・ 今回の残念な気持ちを別の形で１８０度変えてくれそうなものを持っている 選手でもあり、今後はそちらを期待します。